当院リハ臨床研究が世界に認められました!~「口から食べるリハビリテーション」のエビデンスメインイメージ

当院リハ臨床研究が世界に認められました!~「口から食べるリハビリテーション」のエビデンス

KTバランスチャートKTBC®を用いた当院の臨床研究「KTBCを活用した多職種連携による摂食嚥下支援の取り組み」(愛知医科大学、愛知学院大学、平成医療短期大学との共同研究)が、平成30年12月6日付けで,米国科学雑誌「JAMDA」電子版に掲載されましたので、ここにご報告させて頂きます。KTBC®を活用した口から食べる支援によるリハビリテーション促進効果を、世界で初めて明らかにしたことが評価されました。

米国科学雑誌「The Journal of Post-Acute and Long-Term Care Medicine (JAMDA)」
https://www.jamda.com/article/S1525-8610(18)30602-9/fulltext

KTBC®はNPO法人口から食べる幸せを守る会・理事長の小山珠美先生らの研究グループにより開発された「口から食べる」支援に特化したアセスメントツールです。特徴は口から食べるために欠かすことができない13の評価項目から形成され(各項目5~1点,総点数65点)、各項目は平易な言葉で記載されていて特殊な検査や機械も不要のため,誰もがいつでもスコアリングが可能、さらに結果がレーダーチャートとして分かりやすく視覚化される事で,個々の症例における強みと弱みを明確化出来る事が特徴です。評価ツールとしてのKTBC®の信頼性は既に世界でも認められ,全国の医療介護施設で利用されつつあります(図1).

 口から食べる幸せをサポートする包括的スキル(医学書院)
http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=93200

 スライド1

当院がKTBC®を導入出来た経緯は、下記をご参照くださいませ。この取り組みは3年前より始まった当院の多職種による継続的な取り組みであり、このような形に出来ました事、大変嬉しく思います。当院へのKTBC®導入を激奨して下さり、データ解析から論文投稿までを常に超ウルトラ速で親身に御指導下さいました前田圭介先生には、心より御礼申し上げます。

前田圭介先生に摂食・嚥下障害に立ち向かう勇気と希望を頂きました!
http://www.seidoukai.or.jp/reha/blog/6316.html

食事介助の凄腕・カリスマより学ばせて頂いた事 〜「第57回鵜沼の輪にんじん会議」リアル・レポートEP1
http://www.seidoukai.or.jp/reha/blog/10797.html

本研究では、このKTBC®を回復期リハビリテーション病棟に導入した事により、ADL指標の1つFIMで示されるリハビリテーション効果(どれだけ患者さんが元気・自立できるようになったか?)を後方視的に検証しました。その結果、KTBC®を導入後には、FIM利得やFIM効率、実績指数などのリハアウトカムは有意に改善していました(図2)。

 スライド2

また入院中の平均摂取カロリー・タンパク質量は導入前と比較して導入後は、有意に増加していた事が明らかにされました(図3).さらに入院期間も短縮する可能性が示されました(図4).これらは小山先生が以前より提唱されてきた「口から食べるリハビリテーション~口から食べて元気に」の有用性を支持した結果となっていました(日本静脈経腸栄養学会雑誌30(5), 1113-8:2015)。KTBC®の活用は患者さんのADL向上、引いては要介護状態を回避する予防にもつながる可能性があり,医療介護の幅広い領域において,今後の展開が期待されます。

スライド3

実は今回、JAMDAにはエディターキックして頂く万全の準備(笑)して投稿しました。予想外の流れで査読にまわして頂き、期限内で追加検証を求められた時は大変ではありましたが、エディターの方より「KTBC®がどんなツールか世界の臨床家にもっと分かりやすく示しなさい!」とエールのようなコメントを頂けるなど、海外でもKTBC®に対する関心度は高い事が分かり、最後までやり甲斐をもって進める事が出来ました。

この場をお借りしまして,KTBC®のような世界からも注目され,かつ一般病院でも普遍化出来るような大変実践的なアセスメントツールをご発案下さいました小山珠美先生には、心より感謝と敬服の意と申し上げます。またリハビリテーションにおける摂食嚥下支援の重要性に賛同し、協力してくれました当院NSTメンバーには感謝の気持ちで一杯です。

 謝辞

引き続きKTBC®の強みを活かして、患者さんをより元気に出来るよう、スタッフ一丸となって尽力したいと思います。

医療法人誠道会
各務原リハビリテーション病院
副院長・神経内科 和座 雅浩

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