東海慢性期医療協会にて当院言語聴覚士がダブル受賞を達成!

この度、2025年11月9日に名古屋コンベンションホールで開催された「東海慢性期医療協会 第26回研修会」において、当院の言語聴覚士2名が演題発表を行い、両演題とも受賞という快挙を達成いたしました 。
今回の研修会は、「地域包括ケアシステムの進化と深化」をテーマに開催され 、当院の日常の取り組みが地域医療関係者の皆様に高く評価されたことを光栄に思います 。

受賞内容

当院から発表した2つの演題と受賞内容は以下の通りです。

太田里奈 言語聴覚士

  • 演題タイトル: 療養病棟におけるST介入量と経口摂取移行との関連性 ~重度嚥下障害患者を対象とした後方視的研究~
  • 受賞: 最優秀演題

リハビリテーションが難しいとされる療養病棟において、言語聴覚士(ST)の介入が重度の嚥下障害を持つ患者様の「食べる力」の回復に与える影響について研究し、約3割の患者様が食事を再開できるようになった成果を発表しました 。この成果は、言語聴覚士をはじめ医師、看護師、管理栄養士の多職種が連携を深めてきた結果であり、当院の強みである多職種連携の力を示すことができました 。

石原魁介 言語聴覚士

  • 演題タイトル: 気管食道シャントを併用した誤嚥防止術により発声機能を温存し、常食経口摂取が可能となったパーキンソン病の1例
  • 受賞: 優秀賞

従来、誤嚥防止術は発声機能を失う代償がありましたが、本術式(気管食道シャントを併用した声門閉鎖術)は誤嚥防止と発声の両立を可能にするものです 。パーキンソン病の患者様がこの術式と精力的な言語聴覚療法に取り組まれた結果、発声機能の温存と、常食経口摂取が可能となった事例を報告させていただきました 。

今後の抱負

今回のダブル受賞は、日頃から患者さんに寄り添い、多職種と連携しながら丁寧に積み重ねてきたリハビリテーションの成果が評価されたものと感謝しております 。
データ提供にご協力いただいた患者さんおよびそのご家族、また発表にご協力いただいた皆様に心よりお礼申し上げます。
私たちは言語聴覚士として今回の経験を糧に、食事が難しい患者さんが再び食事を楽しめるよう自己研鑽を続けながら専門性を高め、質の高いリハビリテーションの提供に努めてまいります。